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COLUMN

コラム

豊胸手術をすると母乳育児ができない?豊胸と授乳の関係を解説します

2022年03月11日

豊胸と授乳の関係

妊娠前に豊胸手術を検討している方の中には、
「豊胸したバストで授乳しても赤ちゃんに影響はないの?」
「豊胸術の種類によっては授乳できなくなる?」

などの悩みを持った方が多いです。

今回は、豊胸手術をすると母乳育児ができない?という疑問について、母乳の仕組みから豊胸が授乳に悪影響を与えるのかについて詳しく解説します。

記事の後半では将来的に母乳育児をしたい方におすすめの豊胸手術なども紹介しているので、将来母乳育児を行いたいと考えている方は是非ご覧ください。

母乳ができる仕組みは?

母乳を飲む赤ちゃん

豊胸⼿術が授乳に与える影響を理解するために、まず⺟乳ができる仕組みを知りましょう。
バストは主に脂肪組織と乳腺組織で構成されています。個⼈差が⼤きいですが脂肪組織が約1~6割を占めていると⾔われています。

妊娠すると⼥性ホルモンが分泌され、⺟乳を作る乳腺や⺟乳の通り道である乳管が発達し、授乳のための準備がされます。妊娠するとバストが⼤きくなるのは乳腺組織が発達するためです。

⺟乳は⾎液から作られており、発達した乳腺に取り込まれた⾎液から⺟乳が⽣成されます。 話はそれますが、⾎液からできた⺟乳が乳⽩⾊な理由としては、⺟乳が作られる際に⾎液の⾚い⾊の源である⾚⾎球が取り除かれるためです。乳腺でできた⺟乳は乳管を通して⾚ちゃんに与えられます。

豊胸しても母乳に悪影響はない?

キャミソールを着たバストの大きい女性

上で解説したように⺟乳を⽣成するのに⼤事な部分は乳腺と乳管になります。
豊胸⼿術でヒアルロン酸・脂肪を注⼊する部位、シリコンバッグを挿⼊する部位は乳腺・乳管ではないため、適切に⾏われた⼿術では⺟乳に悪影響を与える可能性は低いです。

しかし、⼿術にはリスクが伴うため授乳に悪影響を与える可能性があります。

①ヒアルロン酸注⼊による影響

通常、ヒアルロン酸は乳腺外に注⼊しますが、乳腺内にヒアルロン酸が迷⼊してしまうとトラブルを起こす可能性があります。しこりとして残り乳腺を圧迫する、⺟乳に混ざってしまうことなどが懸念としてあげられます。ヒアルロン酸はもともと⼈体にもある物質なので⺟乳に混ざってしまってもそこまで⼤きい問題を起こさないと考えられます。

また、授乳中に乳腺が炎症を起こす乳腺炎という状態になると適切に注⼊されたヒアルロン酸にも炎症が波及する可能性があります。ヒアルロン酸は⾎液が通ってないので感染に弱く、通常よりも乳腺炎が重篤化する可能性があります。

当院ではおこなっておりませんが、アクアフ〇リングなどの半永久に残ってしまう注⼊物はさらに感染に弱く、また、⼈体にもともとない物質のため⺟乳に混⼊した場合には⾚ちゃんへの影響も懸念されます。

②脂肪注入による影響

脂肪注⼊もヒアルロン酸と同様に乳腺外に注⼊するのですが、乳腺内に迷⼊する可能性があります。脂肪注⼊では死んだ脂肪細胞がしこりとして残る場合があり、乳腺内にしこりとして残れば乳腺を圧迫する可能性が、乳腺外でしこりとして残れば乳腺炎が波及する可能性があります。

しかし、丁寧に注⼊され、しこりとしてではなく⽣きた脂肪細胞として⽣着した注⼊脂肪は感染に強く、やわらかいため乳腺を圧迫することもないため、ヒアルロン酸豊胸に⽐較して授乳における安全性は⾼いと⾔えます。

③シリコンバッグによる感染

シリコンバッグで豊胸した後に乳腺が⼤きくなると乳腺炎のリスクが⾼くなることが報告されています。
これはシリコンバッグによる乳腺の圧迫が原因と考えられますので、シリコンバッグが⼤きければ⼤きい程、乳腺炎のリスクが⾼くなると考えらえます。

また、シリコンバッグも⼈⼯物になるため感染に弱く、乳腺炎が波及すると通常の乳腺炎よりも重篤化する可能性があります。

母乳育児がしたいならどの手術がおすすめ?

母乳で育つ子供

将来的に安心して母乳育児をしたいという場合は、直接乳腺に影響を与えずに妊娠中や授乳中の胸の変化に順応できる脂肪注入がおすすめです。

将来的に安⼼して⺟乳育児をしたいという場合は、乳腺を圧迫する可能性が低く、万が⼀乳腺炎になっても感染に強い脂肪注⼊での豊胸がおすすめです。

先ほども述べたように脂肪注⼊により移植された脂肪細胞は⽣着すればご⾃⾝の脂肪なので、やわらかく乳腺を圧迫する⼼配がなく、⾎液も通っているため炎症にも強いです。

当院では丁寧に脂肪注⼊することで乳腺内へ脂肪を注⼊しないようにしているのはもちろんのこと、乳腺外でも脂肪がしこりにならないように細かく脂肪注⼊しています。

授乳後の豊胸手術もおすすめ

バスタオルを巻いた女性

授乳後にバストがボリュームダウンしたり、形が崩れたりすることは多くの女性に起こりえる現象で、授乳後に豊胸手術を検討され始める方も、実際に受けられる方も多くいらっしゃいます。

これは脂肪注⼊ではバストを⼤きくすることと同時に、注⼊箇所・量をそれぞれのバストの形にあわせて変えることができるため形も整えることができるからです。乳腺が⼤きくなりバストの⽪膚が伸ばされているため、注⼊する脂肪が⽣着しやすい状況も整っています。

また、産後に部分太りしやすくなったと感じる⽅はそこから脂肪を吸引採取することで部分やせもすることができるのもおすすめする理由の1つです。もちろん、シリコンバッグで⼤きなバストアップを狙うのもありです。

豊胸と授乳の関係性 ❘ まとめ

豊胸⼿術は適切に⾏われれば、⺟乳を⽣成する乳腺・乳管に傷をつけないので授乳に悪影響を与える可能性は低いです。しかし、ヒアルロン酸注⼊やシリコンバッグ豊胸は⼈⼯物を使うため乳腺炎がおきると通常よりも重篤になる可能性があるため、⺟乳育児を予定されている⽅には脂肪注⼊による豊胸術がおすすめとなります。

また、授乳後にしぼんで形の変わってしまったバストにも脂肪注⼊はおすすめの豊胸⼿術になりますので参考にしてください。

公式HPよりWEB・お電話・LINEのお問い合わせ・ご予約ができますので、豊胸⼿術を検討されている⽅はアマソラクリニックにご相談ください。実績と知識豊富な医師がそれぞれのお悩みや理想の形・⼤きさを踏まえて丁寧にカウンセリングをいたしますので、ご遠慮なくお問い合わせください。

日本形成外科学会認定専門医 医師 佐々木 翔一

【監修者】

日本形成外科学会認定専門医

佐々木 翔一

学生時代にミネソタ大学留学にて形成外科に魅せられ、形成外科医になることを決意。

初期研修医終了後、獨協医科大学病院形成外科 形成外科に入局。
大学病院、関連病院に勤務し、先天奇形から眼周りの悩み、顔部外傷およびその再建など幅広い形成外科手術を手がけ、患者のQOL向上のために積極的に美容外科的要素を診療にとりいれていた。大学病院を退職後、老舗美容外科に勤務。塩崎医師の紹介で細井医師と出会う。学生・研修医時代にUnited States Medical Licensing Examination Step1から3まですべてに合格し、Educational Commission for Foreign Medical Graduatesを取得済。

英語での診察も可能です。