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No Moreアクアフィリング!学会が禁ずる絶対ダメ!な豊胸施術

2022年12月30日

No Moreアクアフィリング!学会が禁ずる絶対ダメ!な豊胸施術

「小さな傷のみで施術できる」
「吸収されないので効果は永久」
「自分の脂肪などを採取する必要がない」
「無くしたければ水を注入すれば溶けてなくなる」

こんな夢のようなバストアップできる施術があったら思わずやりたくなってしまいますよね。
しかし、現実はそんなに甘くありません。

上記のような謳い文句でかつて売り出された「アクアフィリング豊胸」。
今は学会が注意喚起の声明を出すほど危険な施術というのがわかっています。

今回は甘い言葉で人を惹きつけ、実は危険極まりないアクアフィリング豊胸について書いていきます。

はじめに:アクアフィリングとは

注射器を持つ医師

アクアフィリングとは、ポリアクリルアミドハイドロジェルの商品名(現在ではロスデライン)です。

類似のものではアクアリフトという商品もあります。1990年代にウクライナや中国で使用され始めたもので、当初は生体への親和性が高く、水を注入するだけで除去できる物質として期待されていましたが徐々に安全でないことが判明していきました。

危険しかない〜4つの団体が共同声明を発表〜バスト以外にも広がるその脅威とは

アクアフィリング豊胸は危険極まりない

どれくらい危険か、というと日本では2つの美容外科学会を含む4団体が共同で声明を出すほど危険です。
▶非吸収性充填剤注入による豊胸術に関する共同声明

また、中国でも2006年に禁止となっており、韓国食品医薬品局も「重大な懸念を表明し、長期安全性の十分な証拠が集積され検証されるまで、豊胸術目的に使用することに明確に反対」するとしています。

ここまで危険と言われているのには理由があり、腫瘤形成、痛み、変形などが相次いで報告されているためです。授乳をきっかけに注入剤が感染、そのため授乳が難しくなってしまった方もいらっしゃいます。

さらに厄介なのは“吸収されないこと”。吸収されないので、先ほど述べた腫瘤形成、痛み、変形などの合併症の危険が生涯付きまとってしまうのですよね。

また、当院のように多くのアクアフィリング注入後の除去をしていると表立った問題を起こしていないアクアフィリングも炎症によって色が変色していることを多々目にするようになります。

以下に写真を載せますが、入れるときに透明だったはずのアクアフィリングがこんなに濁ってドロドロになるんです。。。こんなものが体に入っていたら、と思うと怖いですよね。

アクアフィリング豊胸後の除去作業

当院youtubeで除去の手術を見ることが可能です。

【注意】炎症を起こして腫れたお胸。アクアフィリング除去手術【ドラゴン細井】
【注意】アクアフィリング・アクアリフト除去手術を大公開【手術動画】

バスト以外にも広がるその脅威とは

アクアフィリング豊胸で炎症を起こしたアクアフィリングを取り除く手術

さて、ポリアクリルアミドハイドロジェルがバストの部分で問題を起こすことはよくわかりましたね。しかし、実は問題を起こすのはバストだけではないんです。

このポリアクリルアミドハイドロジェル、体の中を移動するのです

移動するといっても血液の流れに沿って、というわけではなく、あくまで細胞の間を通って移動します。バストの近傍でいうと大胸筋という筋肉に入り込んだり、遠いところでいうと股間まで移動した症例も報告されています。

もちろん、こういった移動先でも感染などの問題を起こしますから厄介極まりないですね。。。

つい最近の報告では注入11年経過してお腹の中に入ってしまった症例も報告されています。

なぜ“危険”と言われるのに取り扱うクリニックが多いのか

アクアフィリング豊胸を行う医師

これはズバリ、集客性が高い、からに限ります。

冒頭の謳い文句のようにいいごとづくめだと患者さんが集まりやすく、儲けも出しやすいのですよね。

いくら学会が共同声明を出そうが何しようが関係なく行うクリニックはあります。

少し話はそれますが、こういったことに騙されなくなるためには耳障りの良すぎることは一度疑うクセをつけるといいかもしれません。

冒頭の謳い文句
「吸収されないので効果は永久」
「無くしたければ水を注入すれば溶けてなくなる」

が矛盾することは実は少し考えればわかってしまいます。

体内には水分がたくさんあるから水で溶けたらすぐになくなってしまうもののはずなのです。。。

No Moreアクアフィリング|まとめ

さて、本日は学会が共同声明を出すほど危険と言われているアクアフィリング豊胸についてなぜ危険なのか、どれくらい危険かを解説いたしました。

当院ではアクアフィリング豊胸後のアクアフィリング除去そして、その後の豊胸手術までも多数行っております。

アクアフィリングを取り除き、その代わりに世界的に標準となっている豊胸術(シリコンバッグ豊胸、脂肪豊胸、ハイブリッド豊胸)で豊胸したい方はぜひ当院へお問い合わせください。

日本形成外科学会認定専門医 医師 佐々木 翔一

【監修者】

日本形成外科学会認定専門医

佐々木 翔一

学生時代にミネソタ大学留学にて形成外科に魅せられ、形成外科医になることを決意。

初期研修医終了後、獨協医科大学病院形成外科 形成外科に入局。
大学病院、関連病院に勤務し、先天奇形から眼周りの悩み、顔部外傷およびその再建など幅広い形成外科手術を手がけ、患者のQOL向上のために積極的に美容外科的要素を診療にとりいれていた。大学病院を退職後、老舗美容外科に勤務。塩崎医師の紹介で細井医師と出会う。学生・研修医時代にUnited States Medical Licensing Examination Step1から3まですべてに合格し、Educational Commission for Foreign Medical Graduatesを取得済。

英語での診察も可能です。