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クマ取りクリームでクマは取れない!クマの種類とその原因、クリームで取れない理由を解説

2022年07月05日

クマ取りクリームでクマは取れない!クマの種類とその原因、クリームで取れない理由を解説

ここ最近、さまざまな製薬会社や化粧品会社がクマに対する商品を展開しています。
これらの中には、「毎日塗るだけでクマが取れる!」と謳う“クマ取りクリーム”もあります。

結論から申し上げると、残念ながらクマ取りクリームではクマは取れません…

また、一言で『クマ』といっても、その種類や原因は様々です。
今回はクマの種類とその原因、そして、“クマ取りクリーム”ではクマが取れない理由について解説していきます。

クマの分類

クマのある女性

一言で『クマ』と言っても色々なクマがあります。
下図は模式的にクマの基本系3種類を書いたものです。俗称にはなりますが、左から黒クマ(影クマ)、青クマ(紫グマ)、茶クマと呼ばれます。

クマについての説明画像

実際にはこれら3つが混在している場合やゴルゴ線も合わさってくる場合(下図)などがありますが、この記事では上記のクマの基本系3種類についてそれぞれ解説をしていきます。

クマにつての説明画像2

クマの種類|①黒クマ(影クマ)

日々診療している中で、最も多いお悩みのクマがこの黒クマです。

この黒クマは別名影クマとも呼ばれており、その名の通り、影によってできてしまうクマです。
目の下、涙袋のさらに下に目袋と呼ばれる膨らみが目立つ方がいて、その膨らみが影の原因となっています。

この目袋は、医学的に眼窩脂肪と呼ばれる脂肪によって皮膚が膨らんでしまうことによりできています。生まれつきこの眼窩脂肪が多い方もいらっしゃいますが、通常は加齢による皮膚の弾力やハリの低下、骨の吸収、眼球の落ち込みなど様々な要因が進行し、目立つようになってきます。

さらに目袋の下には靭帯という皮膚と骨を固く結ぶ構造があるため、皮膚が引き込まれ溝ができ影がさらに強調されるようになります。

クマについての説明画像3

上の図の黄色の部分が眼窩脂肪で、膨らみの原因となっている脂肪です。

この部分が膨らみ前に出てきて、その下の溝は引き込まれて窪みます。このような立体構造となることで溝の部分に影が生じて黒いクマとして現れるのです。

実際の写真で見ると以下のような状態となります。

クマの説明画像4

目袋の膨らみとその下の溝により影ができております。
また、皮膚のたるみもあり、より一層クマとして見られてしまいます。

クマの種類|②青クマ(紫グマ)

普段の診療で黒クマとほぼ同じくらい多い相談がこの青クマです。
このクマの原因となっているのは、筋肉(眼輪筋)や血管が皮膚から透けて見えていることによるものです。瞼の皮膚は非常に薄いので、その下にある筋肉の色味が透けて見えるのです。

寝不足、運動不足、長時間の目の酷使などは筋肉の血の流れを滞らせ、筋肉の色を暗くして青クマを悪化させます。

実際には下の写真のように青もしくは紫色のように見えます。
このため紫グマとも呼ばれます。

筋肉が透けていることによる青クマ単独でも見られますが、膨らみやその下の溝により黒クマも同時に存在することが多いです。

クマの説明画像5

クマの種類❘③茶クマ

茶クマとは目の下でシミや色素沈着によって茶色く見えるクマのことです。
紫外線や摩擦による皮膚のダメージによってメラニンが沈着することで生じます

アレルギーなどで日常的に目元を擦るクセのある方や、クレンジングやマッサージで強く擦ってしまうような方で生じやすい傾向にあります。

他のクマと見分ける方法として、茶クマの色素沈着は皮膚を下に引っ張っても色味が消えず、引っ張ると色味が皮膚と一緒に移動します。

“クマ取りクリーム”でクマが取れない理由

笑顔の素敵な女性

冒頭で“クマ取りクリームではクマは取れない”と書きましたが、ここではそれぞれのクマの改善方法とクマ取りクリームでクマの取れない理由を解説していきます。

黒クマ(影クマ)

目袋の膨らみが原因のため、この膨らみ=眼窩脂肪を手術で減らしてあげる必要があります。

アイクリームなどのスキンケアで肌のハリや乾燥を改善すると多少ましになることもありますが、膨らみが消えるわけではないので黒クマをなくすことはできません。
(詳しい治療法は別の項目で説明しておりますので、そちらもご参照ください。)

青クマ(紫グマ)

血流の滞った筋肉が皮膚から透けて見えるのが原因なので、血行を良くするためにホットタオルなどで筋肉を温めることが効果的ですが、一時的には改善したように見えても、長期的な結果としては効果は見られないことがほとんどです。

血行を良くするアイクリームなどもありますが、同じように一時的な改善しかえられないことが多いです。

また、インターネットの情報ではアイクリームを使用してのマッサージが推奨されていることもありますが、皮膚を擦る原因となってしまうので、色素沈着の原因となり「茶クマ」を誘発するほか、皮膚のたるみを生じて黒クマも悪化させてしまう場合があります。

セルフケアでもどうしても改善できない場合は美容クリニックでの治療が必要となります。
主な改善方法としては皮膚に厚みを持たせて血管や筋肉を透け無くさせれば良いので、コラーゲン注射や脂肪注入などが治療法として挙げられます。

茶クマ

茶クマは色素沈着によるものですので、治療はシミとほぼ同じです。

まずは紫外線や物理的な刺激を与えないことが必要です。クマ改善のためにマッサージを行なっている方は、摩擦による刺激がさらに茶クマを生じさせてしまうので控えましょう。

美容クリニックでの治療としては内服や外用薬、レーザーなどがあります。
治療も重要ですが茶クマはやはり予防が最も重要になりますので、日々のスキンケア、紫外線対策をしっかり行うことが大切です。

クマの種類とその原因、クリームでクマが取れない理由|まとめ

主なクマの種類に関してその原因と治療方法を説明してきました。
アイクリームをはじめ、ネット・広告上ではクマの改善のための様々なホームケア方法が載っておりますが、あまり効果がない方法や、逆に悪化してしまう可能性があるものも多く載っております。

また、クマの治療は自己判断での治療は難しいのが現状です。
当院は無料カウンセリングで個人の状態に合わせた適切な治療方法をご提案させていただきます。

まずはお気軽にカウンセリングにお越しください。

日本形成外科学会認定専門医 医師 赤嶺 周亮

【監修者】

日本形成外科学会認定専門医

赤嶺 周亮

昭和大学医学部卒業後、湘南鎌倉総合病院で初期臨床研修を修了。
昭和大学形成外科に入局し、大学附属病院、地方関連病院で先天異常、外傷、再建、美容と形成外科・美容外科全般を学ぶ。

乳房再建を学ぶ際に出向したがん研有明病院で細井医師と出会う。
その後、昭和大学江東豊洲病院で乳房再建や一般形成外科を担当しながら、くさのたろうクリニックで目、鼻、輪郭、脂肪吸引と美容外科全般を担当。

2021年8月よりアマソラクリニックに入職。