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豊胸手術後にレントゲン検査をしても大丈夫?検査結果に及ぼす影響は?

2022年07月22日

豊胸手術後にレントゲン検査をしても大丈夫?検査結果に及ぼす影響は?

「豊胸手術を受けたいけれど、健康診断や人間ドックで検査結果に影響が出ないか心配……」
「レントゲン(胸部X線)検査は受けられるの?」

と不安に思ったことはありませんか。

胸部の病変を検査するためにX線を照射する「レントゲン(胸部X線)検査」では、豊胸手術による影響が出てきてしまいます。

では、豊胸手術後も安心して検査を受けるためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか?
本記事では、豊胸手術とレントゲン検査(胸部X線)の関係性について詳しくご紹介します。

レントゲン(胸部X線)検査とは?

レントゲン写真を見る医師たち

レントゲン(胸部X線)検査とは、X線を胸部に照射し、映し出されたフィルムの濃淡によって肺・心臓・大動脈などに異常がないかを調べる検査です。

人間の体は骨や水分・脂肪などさまざまな要素で構成されているため、胸部の中でもX線が通りにくい心臓や骨などは白く、X線が通りやすい肺は黒く映ります。基本的に異物はX線を通さないため、腫瘍や異物がある場合はその一部分のみが白く映り、異常が分かるようになっています。

なお、レントゲン検査で何らかの異常が確認された場合は、胸部CTや腫瘍マーカーなどの精密検査を行うことがあります。

レントゲン(胸部X線)検査でわかる病気

胸部X線(レントゲン検査)では、主に「呼吸器系疾患」「心疾患」「大血管系疾患」の有無とその程度を確認します。

具体的な病名としては、肺炎・気胸・肺がん・横隔膜腫瘍・心肥大・大動脈瘤などが挙げられます。

レントゲン(胸部X線)検査の身体に及ぼす影響・注意点

基本的にレントゲン(胸部X線)検査で使用される「X線」に含まれる「放射線」はおよそ0.06mSvと微量で、人体に影響が及ぶ心配はないと考えられています。

ただし、妊娠中は胎児への影響が懸念されるため、検査前には必ず医師に相談してください。

豊胸手術後にレントゲンを撮影すると映る可能性はある?

綺麗なバストの女性

豊胸手術を受けた後に
「施術の跡が映り込んでしまうのでは?」
「そもそもレントゲン(胸部X線)検査を受けてもいいの?」

と戸惑い、不安を抱く方もいらっしゃると思います。

結論から述べると、豊胸手術後にレントゲン(胸部X線)検査を受けることは可能です。

ただし、いずれの豊胸手術でも検査結果に影響が出る可能性があるため、検査を受ける際は医師に前もって申告する必要があります。

①脂肪注入の場合

自分の身体の一部から吸引した脂肪を生着させる脂肪注入では、レントゲンではほとんど確認できないと言われています。

しかし、生着せず吸収されなかった脂肪が壊死・炎症を起こすことによってバストに「石灰化」や「しこり」が生じている場合は、レントゲンに写る可能性があります。

特に石灰化は、カルシウム成分などが凝固しているためX線を通過しにくく、レントゲンに写りやすくなってしまうのです。

②ヒアルロン酸注入の場合

ヒアルロン酸は、豊胸手術を受けてもレントゲンには映りにくいと考えられています。

ただし、検査時に身体に沢山のヒアルロン酸が残っている場合は、影のような異物がレントゲンに映ってしまうことがあるようです。

特に、ヒアルロン酸が体の1箇所にまとまって残留している場合は、脂肪注入と同様に石灰化が起こることもあるで「腫瘍」などと誤診される場合もあります。

③シリコンバッグ豊胸・ハイブリッド豊胸の場合

シリコンバッグ豊胸やハイブリッド豊胸の場合は、もともと人間の体に含まれないシリコン性のバッグを挿入しているため、レントゲン撮影の際にバッグの縁や全体がX線に写し出されます

シリコンバッグはシリコンが一塊となってバストに挿入されているので、脂肪注入やヒアルロン酸注入よりもレントゲンでの所見がわかりやすいと言われています。

豊胸手術後は避けるべき?マンモグラフィ(乳房X線)検査を受ける際の注意点

Mammography

乳がんの早期発見に欠かすことのできない検査のひとつに「マンモグラフィ(乳房X線)」が挙げられます。

マンモグラフィとは、乳房を2枚の透明な板で圧迫しX線で撮影するレントゲン検査のことです。

脂肪の中、さらに乳腺の中に隠れた腫瘍もはっきりと映し出せるため、乳がんの早期発見に有用な検査方法ですが、検査前に豊胸手術を受けた場合はどのような点に気をつければ良いのでしょうか?

①シリコンバッグ・ハイブリッド豊胸の場合

マンモグラフィでは乳房全体を強い力で挟むため、せっかく入れたシリコンバッグが圧力によって破損してしまう危険性があります。

「シリコンバッグ豊胸後にマンモグラフィを受けられるかどうか」については検査を担当する医師や自治体の考え方によっても異なりますが、シリコンバッグを痛めないためにも別の方法で検診を受けることを推奨します。

②脂肪注入の場合

脂肪注入の場合はマンモグラフィを受けても問題ないと言われています。

しかし、上述したように「石灰化」や「しこり」があると乳がんとの区別がつかない場合もあります。少なくとも、脂肪注入豊胸をしたことを検査前に伝えることが大事になります。

③ヒアルロン酸注入の場合

ヒアルロン酸注入の場合は、脂肪注入と同様に手術後にマンモグラフィを撮影できるケースがほとんどです。

しかし、こちらもしこりや石灰化が進むと診断に支障が出ることが多く、マンモグラフィーの診断が困難になり誤診を招くリスクが考えられます。

③エコー検査・乳房MRIで代用する

豊胸手術を受けられた方には、マンモグラフィの代わり、もしくは併用して「エコー検査」や「乳房MRI」を行うことが薦められます。

エコー検査では、超音波を当てた際の反射波で乳房の異常を調べるため、痛みを伴わず、挿入したシリコンバッグが破損する心配もありません

また、料金はエコーに比較して高価なことが多いですが、一度に乳房全体の検査ができる「乳房MRI」も有用です。検診先の病院に確認をしてみてください。

豊胸手術とレントゲンの関係性|まとめ

今回は、豊胸手術とレントゲン検査(胸部X線)の関係性についてご紹介しました。

豊胸手術には「ヒアルロン酸注入」「脂肪注入」「シリコンバッグ挿入」「ハイブリッド豊胸」の4種類がありますが、いずれもレントゲン(胸部X線)検査やマンモグラフィー検査の診断に影響を及ぼす可能性があります

豊胸手術を受けたことを明かさないまま検査を受けてしまうと、正しい診断ができず重大な病気を見落としてしまったり必要ない追加検査が必要な可能性があります。

また、シリコンバッグ・ハイブリッド豊胸の場合はマンモグラフィの圧力でシリコンバッグが破損してしまい、せっかく綺麗に整えた魅力的なバストが崩れてしまう恐れもあります。

健康な体を維持するためにも、定期的に検診を受け、検診の際には予めご自身が受けた豊胸手術の種類と術後の経過を伝え医師の判断を仰ぐようにしてください。

アマソラクリニックでは、ご希望があれば定期的に豊胸手術後のエコー検査を行うことも可能です

「豊胸手術を受けたけれど、周りにバレるのが怖くて検診が受けられない」
「どんな検診を受けたらいいのかわからない」
とお悩みの方も安心してご相談ください。

日本形成外科学会認定専門医 医師 佐々木 翔一

【監修者】

日本形成外科学会認定専門医

佐々木 翔一

学生時代にミネソタ大学留学にて形成外科に魅せられ、形成外科医になることを決意。

初期研修医終了後、獨協医科大学病院形成外科 形成外科に入局。
大学病院、関連病院に勤務し、先天奇形から眼周りの悩み、顔部外傷およびその再建など幅広い形成外科手術を手がけ、患者のQOL向上のために積極的に美容外科的要素を診療にとりいれていた。大学病院を退職後、老舗美容外科に勤務。塩崎医師の紹介で細井医師と出会う。学生・研修医時代にUnited States Medical Licensing Examination Step1から3まですべてに合格し、Educational Commission for Foreign Medical Graduatesを取得済。

英語での診察も可能です。