目を大きくしたい、というのは女性たちの共通の願望でしょう。
一生懸命メイクを勉強したり、勇気を出して二重整形をする方もいます。
でももう一声、目を大きくしたい時、、他の手術も選択肢に上がってくるかもしれませんね。
今回は、4種類の手術について解説していきます。美容整形を検討する際の、参考にしてみてください。
目頭切開
目頭切開とは、「蒙古襞(もうこひだ)」を切って目を内側に大きくする手術です。
二重まぶたの手術をする際に、一緒に薦められた経験がある人もいるかもしれませんね。
「蒙古」というだけあって、我々東洋人の目頭には、この「もうこひだ」があります。
簡単に言えば、目頭側に被っている皮膚のことです。
この皮膚を切る、あるいは向きを変えることで目が大きくなります。
具体的には、
①内側に目を大きくする
②二重瞼を末広型から平行型にする
③吊り目傾向のある目をフラットに近づける
以上が手術の効果です。
下の症例写真を見てみましょう。
術前写真が少し素朴/幼い印象のところが、目頭切開後は垢抜けた、洗練された印象になったのがわかるかと思います。
リスク:イメージ違い、傷痕、感染、など
料金:当院HP参照
ただし、切り過ぎればよいというものではなく、切りすぎるとやや怖い印象になりますので、少し蒙古襞を残すくらいがお勧めです。
目尻切開
目尻切開は、目尻側の皮膚を少し切開し、目を「外側に」大きくする手術です。
目頭切開と異なり、「皮膚が目元に被っている」訳ではないので、目頭切開ほど劇的な変化を期待できないのが弱点です。
また実際には、外側にまぶたを切っているように見えて、立体的に考えると「奥に切っている」ので、正面から見た時の変化に乏しいというデメリットがあります。
リスク:イメージ違い、目尻が赤く見える、感染など
料金:当院HP参照
こちらも切りすぎると、目尻側の粘膜が丸見えになり、いわゆる「パカパカした」状態になりますので注意です。また、比較的強く後戻りをするので、上の変化量と併せて「効果を実感しにくい」手術でもあります。
タレ目尻切開
上記の目尻切開を改良した術式です。
2016年韓国のChae医師が発表した方法が代表的で、「韓国式目尻切開」「ツリ目矯正」という名前で呼ばれることもあるようです。
下瞼の皮膚を切除し、靭帯を一部切離/固定し直す作業を行うので、調整を含め手術難易度が上がりますが、上記の通常の目尻切開に比べ変化が大きく、しっかりと目を大きくできます。
また、 しっかりと切っても目尻側の形が自然なので、当院ではこちらの手術をお勧めすることが多いですね。
注意点として、名称が「タレ目尻切開」なので誤解されている方も多いのですが、いわゆる「たぬき顔」のようなタレ目を作るというよりは、「目を外側、下側に拡大する」手術というのが正確です。
また、変化を大きく出せると言ってもあくまで目尻切開の改良版ですので、欲張って皮膚を切りすぎるのはNGですね。
目尻切開特有の合併症として、「結膜浮腫」というものがあります。
術後、白目の部分がブヨブヨとゼリー状に腫れてしまうもので、基本的には自然に改善していきますが、強く出ると少し目立ちますので、ご注意ください。
先ほども書いたように、当院では目尻切開を希望する方の場合には、基本的には調整がしやすく後戻りしにくいタレ目尻切開をお勧めすることが多いです。
強いていうならば、吊り目の感じが好き、変化がほとんどなくても構わない、という希望ならば通常の目尻切開を検討しても良いかもしれませんね。
リスク:イメージ違い、傷痕、目尻が赤く見える、など
料金:当院HP参照
グラマラスライン(タレ目形成)
タレ目尻切開に名前が似ていますが、全く別の術式です。
別名、下眼瞼下制術とも言います。
こちらは、下まぶたを下側に牽引することで、下まぶたのカーブを作る手術となります。
タレ目尻切開が目尻を下側に下げるのに対して、グララマラスラインは下まぶたを下に下げる、と考えればわかりやすいでしょう。
具体的には、Lower Eyelid Retractorと呼ばれる下まぶたの筋肉を短縮することでまぶたを下に下げます。
皮膚側から行うことと、結膜側から行うことがあります。
(ここでは便宜上、それぞれ皮膚側法、結膜法と呼びます)
この手術の特徴として、ある程度、まぶたを下げる位置を自由に決められることがあげられます。黒目の真下か、やや外側を下げる方が多いイメージですね。
いわゆる「優しいたれ目」のお顔が好きな方は、黒目の外側を下げるのが良いでしょう。こちらもやりすぎると「あっかんべー」をしたような違和感が出ますので注意。
また、もともと睫毛内反(逆さまつ毛)がある方は、逆さまつげの症状が悪化することがありますので、その場合は同時に皮膚を切除できる「皮膚側法」がおすすめです。ちなみに、「結膜側法」は皮膚に傷ができないのがメリットで、あまり大きく下げたくない方には良い適応です。
実際には上記の目尻切開/タレ目尻切開と組み合わせて行われることが多い術式です。
注意点として、後戻りが比較的強い術式です。術直後から2、3割程度は後戻りをするので、術後はオーバーに目元を下げておくようにしています。
リスク:イメージ違い、傷痕、内反/外反、など
料金:当院HP参照
目を大きくする手術達の紹介|まとめ
いかがでしたでしょうか。
実際にはどの手術もさらに細かいやり方の種類があって、その全てを患者さんが網羅するのは難しいのですが、基本的にはスタンダードなやり方で、確実に調整しながら行っていくというのが鉄則ですね。
また、実際には上記の手術は組み合わせで行うことも多いです。
目の横幅が欲しければ「目頭切開+(タレ)目尻切開」、目を下側に大きくしたければ「タレ目尻切開+グラマラスライン」、平行型二重を作りたければ「二重全切開+目頭切開」などなど。
リスク:イメージ違い、傷痕、など
料金:当院HP参照
また、「手術のタイミングはどの順番が良いでしょうか・・?」という質問も多いです。
どれが先でも構わないのですが、基本的には以下の通りです。
「二重切開と目頭切開」「目尻切開とグラマラスライン」は同時に行うと医師側は調整がしやすいと考えましょう。
また、グラマラスラインの手術を行う際にいわゆる「クマとり手術」を同時に行うことも可能です。
逆に、グラマラスラインを施行した後にクマとり、クマとりをした後にグラマラスラインはやや難しくなります。両方の手術を考えている場合には気にしてみてください。
最後に、ほぼ全ての項で、「やりすぎは注意ですね」と書きました。
これは美容整形をする時には非常に重要なことです。
反面、「やりすぎが好き」「いかにも美容整形をした顔にしたい」という希望もあります。
誤解を恐れずに言えば自由です。
また、切開系の美容手術は術後の修正が難しくなっていきます。主治医の先生とよく相談をしてくださいね。