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COLUMN

コラム

【GLP-1ダイエット】実際に使用した医師が語る”危険な理由”

2024年02月24日

こんにちは、ドラゴン細井です。

今回は、城本クリニック塩崎正宗先生(現アマシオクリニック院長)、ヴェリテクリニック松本茂先生に来ていただきました!

塩崎正宗先生、松本茂先生2人ともドラゴン細井先生の大先輩で、形成専門医です。

今回は、塩崎正宗先生と松本茂先生の3人で今はやり・話題になっている「GLP-1ダイエット」について解説していこうと思います。

そもそもGLP-1ダイエットとは?

GLP-1ダイエットとは

GLP-1ダイエットには、ビクトーザやサクセンダなどの糖尿病治療薬を打って血糖値を下げ、食欲を抑制して体重を減らすというメディカルダイエットが今横行しています。

1本4,500円〜5,000円しないくらいのものなのですが、針などもろもろの管理が大事という理由もあってなのか、6万円〜8万円程度が相場です。

しかし、このGLP-1ダイエット、危険なのをご存じですか?

医師会の方からも「糖尿病治療薬なんだから闇雲にダイエットに使うのはやめましょう」と言われており、その理由としてはやはり低血糖になったり、冷や汗をかいたり、立ち眩みがするなどの副作用が懸念されているのです。

自分で血糖値を全く管理していない一般の方がそういうものを無暗に打ってしまったり、過量に打ってしまったり、それに伴う危険性があるのでやめましょうと言われています。

患者さんに処方する前に自分でやるという先生たちが多いのですが、上記のような危険性のあるGLP-1を塩崎正宗先生と松本茂先生2人は打ったことがあるとのことなので、実際に打ってみてどうだったのかについて紹介していきます。

実際にGLP-1ダイエットを試してみて

GLP-1ダイエットを試してみて

折角なので、実際にGLP-1ダイエットを試してみてどうだったのか聞いていきましょう。

松本先生はタッチするだけで血糖値の予測値がわかるセンサーを腕に埋め込んでおり、タッチすると現状の想定血糖値を計ることができるので、体重以外の面でGLP-1ダイエットの成果を測りました。

※FreeStyleLibre・・・皮下組織のブドウ糖濃度から予測される血糖値を表示する。“予測”しているので実際の血統とは値がズレることがあります。従来の血糖測定機器の補助道具です。

おそらく世の中でダイエットを出している人の中で体の中がどうなって体重が減っているのかを理解していない人がほとんどだと思うので、体重の変化だけでなく、実際に身体がどうなっているのか検証するという意図があります。

GLP-1ダイエットを受ける方は、初回、看護師さんに指導を受け、「段階的に量を増やしていってください」等のルールが説明されるだけなので、どういう仕組みでどうなって痩せていくのかをいまいちわかっていないのではないでしょうか?

GLP-1ダイエットの結果

松本先生はGLP-1ダイエットを始めて1週間〜1週間半で体重は約3キロ減少。1週間〜1週間半で3キロの減少はかなりの成果だと思うのですが、体の中がどうなっているのかについて説明します。

適正な血糖値は空腹時で60〜110㎎/dl、食後で100〜140㎎/dlで70㎎/dl以下になると交感神経症状が表れてしまうのですが、松本先生は65と常に低血糖の状況です。

男性でしっかりご飯を食べると血糖値が170・180まで到達し、インスリンが出ることによって血糖値が徐々に下がっていくのですが、食事をしたタイミングで計ると110㎎/dlくらいまで血糖値が跳ね上がるものの、食後の血糖値の値も低めで、また直ぐに65前後に戻ってしまう様な状態でした。

そもそも低血糖とは?

低血糖とは

低血糖と言ってもどういう状況なのかあまりピンとこない方が多いと思うのですが、高血糖は良く糖尿病とか言いますが、高血糖や糖尿病で死ぬことはありません。

しかし、低血糖は高血糖とは比べ物にならないほど危険です。

血糖値が50㎎/dlよりも低くなってしまうと意識のない危険な状態である昏睡状態に陥ってしまい、重傷低血糖になると命に危険が及ぶ可能性もあります。

そのため、松本先生は寝る前にこの血糖値を見ると「寝ている間に死ぬんじゃないか」とまで思ってしまったほど。

先ほど松本先生の最近の血糖値と現状の血糖値を紹介したのですが、松本先生は既にGLP-1ダイエットをやめている状態。

しかし、この薬は1日1回の薬のため持続期間が長いタイプの薬となっており、その特性上辞めたからと言って直ぐに血糖値が戻るわけではないので、体の中に蓄積していったものが徐々に抜け始め、完璧抜けるまでは低血糖が続いてしまう様子です。

今回このGLP-1ダイエットを試してみて、この薬で亡くなっている方もいるのではないかという考えが浮かぶほど危険なものになっています。

このGLP-1ダイエット、アメリカでは流通しているのでは…?

アメリカの論文で証明されている内容

このGLP-1ダイエット、アメリカでは主流で色んな人が愛用してその効果が立証されていると言われていますが、アメリカの論文で証明されているのはBMI30以上の人となっているのです。

アメリカの人は誰でも構わずみんなが使用してその効果が立証されているのではなく、BMI25以上が肥満と言われている中、BMI30以上の人を対象にGLP-1ダイエットを行ない、そのダイエット成果が立証されているということです。

GLP-1の使い方は医者でも定かではない部分が多いのにもかかわらず、儲かるからという理由で、非ドクターの患者さんに向けて売りまくるクリニックが多発しているのはかなり危ない状況だと思います。

GLP-1ダイエットをするな!とは言いませんが、血糖値だけは計った方がいいです。

GLP-1ダイエットの危険性|まとめ

今回はGLP-1ダイエットの危険性について紹介しました。

実際に松本先生がGLP-1ダイエットを行なって、1週間〜1週間半という短期間で3キロの減量に成功したわけですが、命に直結する血糖値の数値は常に低く「低血糖」状態が続いていました。

高血糖や糖尿病で死に至ることは滅多にないのですが、低血糖は直接命に関わってくる部分になるので、行なう場合は危険性をしっかりと把握したうえで、さらに血糖値の確認は頻繁に行なうことをおすすめします。

日本形成外科学会認定専門医 医師 佐々木 翔一

【監修者】

日本形成外科学会認定専門医

佐々木 翔一

学生時代にミネソタ大学留学にて形成外科に魅せられ、形成外科医になることを決意。

初期研修医終了後、獨協医科大学病院形成外科 形成外科に入局。
大学病院、関連病院に勤務し、先天奇形から眼周りの悩み、顔部外傷およびその再建など幅広い形成外科手術を手がけ、患者のQOL向上のために積極的に美容外科的要素を診療にとりいれていた。大学病院を退職後、老舗美容外科に勤務。塩崎医師の紹介で細井医師と出会う。学生・研修医時代にUnited States Medical Licensing Examination Step1から3まですべてに合格し、Educational Commission for Foreign Medical Graduatesを取得済。

英語での診察も可能です。